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眼瞼下垂症(がんけんかすいしょう)

2008.05.15手術情報
眼瞼(まぶた)があがりにくくなり、視野がせまくなる状態のことです。原因はさまざまですが、一般に先天性眼瞼下垂と後天性眼瞼下垂に分けられます。

先天性眼瞼下垂

生まれつきまぶたが下がっているものです。眼瞼挙筋(がんけんきょきん)(まぶたをあげる筋肉)の機能が生まれつき弱いために起こります。
程度によっては、弱視の原因になるため、早めの治療が必要になります。

後天性眼瞼下垂

生まれたときは正常であったのに、後に挙筋の機能が低下してくるものです。眼以外の症状で頭痛や肩こりが生じる人もいます。原因はさまざで、加齢によるもの、ハードコンタクトレンズを長期に使用したことによるもの、まぶたを動かす神経の麻痺したことによるもの、その他まぶたのけが、できもの、顔面神経麻痺などでも起こります。

眼瞼下垂の治療法

① 挙筋(きょきん)短縮(たんしゅく)術
ゆるんだ挙筋を縫い縮めます。
② 前頭筋(ぜんとうきん)吊(つ)り上(あ)げ術
① で効果がないほど挙筋機能が低下した人に行う方法です。太ももや手首のすじをとってきて、眉毛の動きでまぶたがあがるように移植する方法です。
③ 余剰(よじょう)皮膚切除術
加齢により皮膚が垂れ下がって視野をさえぎっているときに行う方法です。
合併症
感染、出血、腫脹、結膜炎(めやにが増えるなど)などです。また再びまぶたが下がってくることがあります。二重の左右差がでる可能性はあります。これらの場合修正するには手術で治す以外はありません。
術後経過
まぶたの腫れや皮下出血は大まかには約2週間で改善しますが、その後も軽度の腫れは約2~3ヶ月間つづきます。
術前は眉毛を上げて眼を開けていたのに、その必要がなくなり眉毛の位置が下がってきます。頭痛や肩こりがあった人は改善することが多いです。
保険適応について
瞳孔(どうこう)に上まぶたがかぶさっている場合には適応されます。詳しくは外来でご相談ください。