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陥没乳頭の治療

2008.03.15手術情報
陥没乳頭とは乳頭が、周りの皮膚に埋もれたままの状態です。これによって授乳に困難なことがあり、更には皮膚の汚れが溜まって皮膚炎、乳腺炎を起こしやすくなります。
以下のように症状によって分類されます。
  • 仮性:刺激や牽引で乳頭が出てくるもの
  • 真性:牽引しても乳頭が出てこないもの

治療法

① 保存療法
専用の器具を用いて持続吸引する方法です。人によっては吸引による痛みや皮膚炎が起こる事があります。主に軽度の方に対する治療法です。
② 手術療法
局所麻酔で行います。
i. 乳管を温存する方法
将来、授乳が必要な方を対象とした手術です。乳管が短いために陥没をきたしている場合は、再陥没する可能性が高くなります。
ii.乳管を切断する方法
術後の授乳は不可能となりますが、再陥没の可能性は低くなります。
以下は代表的な手術法の一例です。
陥没乳頭の手術法
乳輪上下の皮膚の一部(灰色)を乳頭の皮下に入れ込み、橋を掛けるように縫い合わせて下支えをする方法です。同時にZ型の切開を加えて、皮膚の延長後果を出します。単なる皮膚の延長に比べ、乳頭を支えるハンモック様の構造を作ることで再陥没しにくくなります。
  • ※術後一定期間は、乳頭が押されて再び陥没しないように、周囲をスポンジなどで保護しておきます。
合併症
出血、血腫、感染、皮膚壊死などです。
再陥没の可能性はあります。
予後(経過)
10日~20日後に抜糸をします。