正常咬合と不正咬合概説
正常咬合は、さまざまな観点から、言い表すことが出来ます。
しかし、上下の歯の接触関係(並び方や噛み方)だけではなく、
顎関節や咀嚼筋などの正常な機能も含めるべきと云われています。
《永久歯咬合における正常咬合の条件》
1 咬合面から観て、よい配列をしていること
2 適当な調節彎曲のあること
3 咬合平面に対して適当な歯の傾斜を作っていること
4 上顎の歯は下顎の歯を被い、切縁、咬合面1/3を被っていること
5 中心咬合位で1歯対2歯の咬合関係であること
(下顎中切歯、上顎第3大臼歯は1歯対1歯)
6 偏心咬合での接触関係が正しいこと
7 中心咬合で対顎との接触関係が正しいこと
正常咬合
《正常咬合の種類》
1 理想正常咬合 ideal normal occlusion
機能を最大に発揮しうるような最も理想的な咬合様式
2 典型正常咬合 typical normal occlusion
ある民族、あるいは集団に最も共通な特徴を持っている正常咬合
3 個性正常咬合 individual normal occlusion
各個人は大きさ、形、植立状態等をおのおの異にしている歯をもち、
その上、これらの歯が植立している顎骨の形もそれぞれ異なっているので、
こういった条件の下で構成される正常咬合であって、各個人によってかなり違いがある
4 機能正常咬合 functional normal occlusion
たとえ解剖学的に多少の欠陥があっても、機能的に異常を認めないもの
5 歴齢正常咬合 chronological normal occlusion
各年齢に応じて、それぞれの歯の萌出段階でよいと見做される咬合
2.不正咬合(ふせいこうごう)とは
不正咬合は、先に述べた正常咬合とは云えない状態です。
1.不正咬合の原因は、特定することが難しいのですが、遺伝的要因と環境的要因が考えられています。
遺伝的影響を強く受けるのは、歯の大きさ・形、歯列弓の幅と長さ、叢生や空隙の状態、顔などで、
環境的要因としては、先天的原因、後天的原因(全身的と局所的原因)が挙げられます。
2.不正咬合の種類には、
個々の歯の位置の不正として;
近心転位、遠心転位、唇側転位、頬側転位、舌側転位、口蓋側転位、
高位、低位、唇側傾斜、舌側傾斜、近心傾斜、遠心傾斜、
捻転、翼状捻転、叢生、正中離開などがあります。
歯列弓形態の異常として;
V字形歯列弓、空隙歯列弓、狭窄歯列弓などがあります。
上下顎歯列弓関係の異常として;
上下顎歯列弓の近遠心関係の異常:下顎が正常で上顎が近心にある、遠心にある
上顎が正常で下顎が近心にある、遠心にある
上下顎が近心にある、上下顎が遠心にある
上下顎歯列弓の垂直関係の異常:開咬、過蓋咬合
上下顎歯列弓の水平関係の異常:交叉咬合
不正咬合と云われる歯並びの分類には様々なタイプがありますが、
下記に示すものが代表的なものです。
叢生(そうせい)
・”八重歯”とか”乱ぐい歯”と云われている歯並びです。
・歯の幅は標準的な大きさなのに顎が小さい場合や、逆に顎に対して歯の幅が
大きい場合などに起こります。
・歯ブラシの毛先が届きにくいので、磨き残しが多く、歯周疾患やムシ歯になり
易くなります。

過蓋咬合を伴う上下顎叢生
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上顎前突(じょうがくぜんとつ)
・いわゆる”出っ歯”と言われている歯並びです。
・上顎の前歯が前方に突き出しているために、ぶつかって前歯を破折したり、
唇を切ったりすることがあります。
・上顎の前歯や上顎全体が前方に出ている場合と、下顎や下顎からオトガイ
全体が小さくて後退あるいは時計方向へ回転している場合があります。
・下顎や下顎からオトガイ全体が小さくて後退あるいは時計方向への回転が、
下顎頭(関節頭)が変形・吸収しているために起きている場合もあります。
下顎叢生と過蓋咬合を伴う上顎前突
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下顎前突(かがくぜんとつ)
・いわゆる”うけ口”と云われて歯並びです。反対咬合とも云います。
・下顎の前歯が上顎の前歯より前に出ているために、うまく噛めないだけでなく、
発音にも影響があります。
・下顎の前歯や下顎全体が前方に出ている場合と、上顎の前歯や顔の中央部
(鼻や頬まで)全体が後退している場合があります。

上下顎叢生を伴う骨格性下顎前突
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上下顎前突(じょうかがくぜんとつ)または両顎前突(りょうがくぜんとつ)
・口もとが上下とも突き出している歯並びです。
・無理に上下の唇を閉じようとすると、オトガイに”梅干しの種”のような凸凹が
出来てしまうことがあります。
・上下顎の前歯や上顎あるいは下顎が前方に出ている場合と、下顎や下顎から
オトガイ全体が小さくて後退している場合があります。
上下顎叢生を伴う上下顎前突
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開咬 (かいこう)
・臼歯部(奥歯)では噛んでいても(=奥歯だけしか当たっていない)、上下顎の
前歯は接触せずに上下的に隙間ができてしまいます。
・前歯で食べ物を噛み切れないばかりでなく、正しい発音が出来ません。
・舌癖(嚥下する時に舌を前方に出して上下の前歯の間にはさみ込んでしまう)や
上下の口唇が緩いことも関与していたり、複雑な要因がある場合が多いのです。
・下顎が小さくて後退あるいは時計方向へ回転している場合があります。
・下顎や下顎からオトガイ全体が小さくて後退あるいは時計方向への回転が、
下顎頭(関節頭)が変形・吸収しているために起きている場合もあります。
上下顎前歯部叢生と上顎歯列弓狭窄を伴う開咬
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過蓋咬合 (かがいこうごう)
・前歯の噛み合わせが深く、下顎の前歯が上顎の前歯に覆われている歯並びです。
・下顎の前歯の先が上顎の前歯の裏側の歯ぐきを噛んでいることがあります。
・前歯の噛み合わせが深く、下顎の前歯が上顎の前歯に覆われているために、
下顎全体が後方へ押し込められていることもあり、このことは顎関節にとって
大きなストレスになっているとも云われています。

上下顎前歯部叢生を伴う過蓋咬合
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これら以外にも、
T期治療
T+U期治療
成人矯正
成人矯正(歯の裏側からの治療)
部分矯正
顎変形症
口唇口蓋裂 の種々の症例をご覧いただけます。
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