広島中央矯正歯科は広島市中区八丁堀にある日本矯正歯科学会専門医の診療所です

 

広島中央矯正歯科  

  〒 730-0013 広島市中区八丁堀11-10KSビル5F
  TEL 082-502-6803 FAX 082-502-6804

上顎骨and/or下顎骨の大きさや位置に問題ある顎変形症の場合には、
顎矯正手術を併用すること(これらの治療は保険適用です)によって、
噛み合わせと口もとだけでなく顔貌(顔つき)が著明に改善されます

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顎変形症



1 顎変形症概説
2 入院期間&費用
3 早急に手術を希望される場合
4 治療例(顎変形症)



下あごがとても前に出ている(骨格性下顎前突症)だけでなく、
逆に下あごが小さく後退していて、上の前歯が出ていたり(下顎後退症)、
下あごだけ、あるいは顔全体が左右のどちらかにひどく歪んでいる(顔面非対称)と云う
ように、上下の顎骨の大きさや位置にひどい問題がある場合は、顎変形症という診断名
のもとに、外科的矯正治療(歯科矯正治療に加えて顎骨を外科手術で移動する)を行う
必要があります。


また、さまざまな先天的疾患や下顎の過成長などのほかに、後天的な場合、すなわち、
交通外傷などによる顔面骨多発骨折後変形治癒などの患者さんでは、単に歯の移動に
よる咬合の改善だけでなく、不正な位置にある上下顎骨そのものを修正することが必要と
なることが多いのです。

  顔面骨多発骨折後変形治癒患者に対する歯科矯正治療については
  2002(平成14)年11月 東京から本年2017年(平成29)年 7月 徳島まで下記の学会に
  おいて発表を重ねて来ています。

   第20回日本頭蓋顎顔面外科学会学術集会 2002(平成14)年11月 東京 

   第13回日本顎変形症学会総会 2003(平成15)年 6月 札幌

   第46回中・四国矯正歯科学会大会 2003年(平成15)年 7月 周南

   第62回日本矯正歯科学会大会 2003年(平成15)年10月 新潟

   第47回日本形成外科学会総会・学術集会 2004年(平成16)年 4月 東京

   第24回日本頭蓋顎顔面外科学会学術集会 2006年(平成18)年11月 長崎

   顎顔面外傷による上下顎骨折患者に対する歯科矯正治療について

   鶴田仁史,宮本純平,宮本博子,宮本義洋

   第60回中・四国矯正歯科学会大会 2017年(平成29)年 7月 徳島


  詳細は顎変形症(外科的矯正治療)に関する研究発表をご覧下さい


顎骨の変形は、上顎と下顎の両方に認められる場合が多くあります。
例えば、次の写真のように、下あごがとても前に出ている(骨格性下顎前突症)と同時に
顔全体が左右のどちらかにひどく歪んでいる(顔面非対称)ように見えるのは
変形が上顎から始まっていると考えられるのです。
このような場合には、下顎だけでなく、上下顎を同時に手術を行って変形を改善します。


              上下顎同時移動術を施行した症例

                  上下顎前歯部叢生を伴う
      顔面非対称(上顎咬合平面の右下がりと下顎骨左方偏位)を呈する
                    骨格性下顎前突
       顎変形症概説(上下顎同時移動術施行症例 治療前後の正貌と口腔内写真)
                治療前          治療後
   この症例の詳しい治療経過をご覧になられる場合は↑画像↑をクリックして下さい


顎矯正手術は、口の内側から行いますので、顔に傷が残ることはありません。



顎変形症治療では、噛み合わせのほかに顔貌も大きく改善されます。
このことについて、次の写真で説明します。


  骨格には問題がない場合      問題がある場合        顎矯正手術を施行した症例

顎変形症概説 骨格には問題がない下顎前突症例 治療前後の側貌顎変形症概説 骨格に問題がある下顎前突(骨格性下顎前突)症例 治療前後の側貌顎変形症概説 顎矯正手術を施行した骨格性下顎前突症例 治療前・手術直前・治療後の側貌 

   治療前 ⇔ 治療後       治療前 ⇔ 治療後      治療前 ⇔ 手術直前 ⇔ 治療後

      実際の治療内容をご覧になられる場合は、症例の画像をクリックして下さい。


”骨格には問題がない場合”と”問題がある場合”は通常の矯正治療を行ったものです。
左の ”骨格には問題がない場合”は、治療後に良好な口もとが獲得されていますが、
真ん中の”問題がある場合”は、治療後も下口唇からオトガイまでもが突出したままです。
一方、右の”顎矯正手術を施行した症例”は、治療後に下口唇のみならずオトガイまでも
後退しています。


このように、現在の不正咬合の原因が骨格に問題があるにもかかわらず、歯だけを治療
対象として咬合を改善することは、顎変形症の根本的な治療ではなく、問題のある骨格を
”カモフラージュ”しているに過ぎません。

しかも、顔貌だけでなく、歯(を支えている歯槽骨)にも無理がかかってきます。
例えば、骨格性下顎前突の場合には、下顎前歯は過度に舌側傾斜(内側に傾けること)
させることになりますし、一方、上顎前歯は過度に唇側傾斜(前方向へ倒す)させることに
なって、歯を支えている骨(歯槽骨)に対してまっすぐに植わっていないことになってしまい
ます。これが、上顎前突の場合は逆向きになります。

いずれにしても、不正咬合の原因は、歯性と骨格性の二つの要因から成り立っていることが
多いので、骨格性の要因が大きい場合には、骨格に対する治療を考えるのが理にかなって
いるのです。


治療の進め方としては、上下のそれぞれの歯並びを整える術前矯正治療を行なった後に、
手術直前にレントゲン写真や顔面写真、模型などを総合的に分析して最終的に手術術式や
顎骨の移動量や移動方向を決定します。

        
           《顎矯正手術後の側貌シミュレーションの一例》

          手術直前⇔上顎骨前方移動のみ⇔下顎骨後退のみ

          顎変形症概説 顎矯正手術後の側貌シミュレーション

      この症例の詳しい治療経過をご覧になられる場合は↑画像↑をクリックして下さい

                上顎骨前方移動術セットアップ 

顎変形症概説 上顎骨前方移動術セットアップ



手術の前には、手術中に顎骨の位置決めに用いるシーネ(咬合板)を用意します。

            下顎骨後方移動用シーネ(咬合板)

顎変形症概説 下顎骨用シーネ

 

              上顎骨前方移動用シーネ(咬合板)

顎変形症概説 上顎骨用シーネ



これらの術前準備が整うと、
(*術前矯正治療を省略あるいは短縮して、早期に手術を行なうことが可能な場合もあります)
顎矯正手術
(下顎だけの場合や、上顎と下顎を同時に行なう場合もあります)を行ないます。
当院では、下顎だけの場合と、上顎と下顎を同時に行なう場合が、半々程度です。

そして、手術後は、しっかりした噛み合わせを作るための術後矯正治療を行ないます。



次に、治療費に関して簡単にご説明します。 →詳しくは入院期間&費用をご覧ください。
顎口腔機能診断料の施設基準に適合している診療機関では、
このような術前・術後矯正治療に保険が適用されます。
(当院も顎口腔機能診断料の施設基準に適合しています。)


 *念のために、説明を追加しますが、
   保険が適用されるのは、 確実に顎矯正手術をされる(厳密には手術をされた)患者さん
   のみが該当します。 相談、検査や診断までだとか、 術前矯正治療の途中で止めたり
   される場合には、保険は適用されません。このような場合は、すべて私費診療です。


しかし、矯正治療を保険で行う場合には、保険診療で許されている器具・材料や治療法を
使用しなければなりません。
それ以外の器具・材料や治療法を希望される場合は私費診療(自由診療)となります。
また、その場合には、形成外科などで行う顎矯正手術も私費となります。
(すべての治療を私費で希望されることは問題がありません。)

 …歯の裏側からの装置を用いた治療や、薬事承認が得られていない材料を用いた治療は
   保険では行うことが出来ません。

 …保険で術前・術後矯正治療を行う場合には、矯正治療の各段階(矯正開始、動的治療開始、
   マルチブラケット装置開始、顎切り前、保定)で顎口腔機能診断料を算定しますが、これらの
   顎口腔機能診断料は前回の診断から6ヶ月経過していなければ算定出来ません。
   なお、矯正開始は動的治療開始またはマルチブラケット装置開始と一致することが多いと
   思われます。
  
   別の言い方をしますと、保険診療では通常の治療手順どおりの進め方 (勿論、徒にゆっくりと
   した治療は行いませんが)で術前矯正治療を行います。そして、治療開始の診断から6か月を
   経過しなければ、たとえ術前矯正治療(治療手術までの矯正治療)が完了していても骨切り前
   (顎矯正手術前)の診断は出来ませんし、顎矯正手術後も同様に、術後矯正治療(手術後の
   矯正治療)が完了していても骨切り前の診断から6か月経過しなければ治療を終了して保定の
   診断をすることは出来ないことになります。


<重要なポイント>
   それは、保険適応の顎矯正手術と顔面輪郭形成術についてです。
   これまでに説明してきた上・下顎に対して前後的・上下的・回転移動を行う顎矯正手術は、
   顎の大きさや位置が好ましい状態になくて、
   そのために従来の歯科矯正治療のみでは咬合(噛み合わせ、歯並び)の改善が
   非常に困難であると考えられる場合に行うものです。
   顎矯正手術は顔面輪郭形成術に含まれるものですが、
   あくまでも上・下顎の歯列を移動させて、咬合の改善を目的としたものです。
   したがって、上・下顎の一部分、例えば、
   いわゆるエラが張っているのを小さくしたりとか、オトガイだけの形を変えたりと云った
   輪郭の修正までを含んでいるのではありません。
   したがって、これらの形態修正を希望される際には、形成外科あるいは美容外科で、
   自由診療の種々の顔面輪郭形成術を行なうことになります。



最後に、私たちは顎変形症の治療において、さまざまな改良を加えてきました(ブリコラージュ)ので、
概要を簡略に記します。

外科的矯正治療におけるブリコラージュ

ここで、ブリコラージュ( Bricolage )とは、
「寄せ集めて自分で作る」、「ものを自分で修繕する」こと。「器用仕事」とも訳されます。
元来はフランス語で、「繕う」「ごまかす」を意味するフランス語の動詞 ”bricoler ”に由来するものです。
理論や設計図に基づいて物を作る「エンジニアリング」とは対照的なもので、
その場で手に入るものを寄せ集めて、それらを部品として何が作れるか試行錯誤しながら、
最終的に新しい物を作ることです。
手を打つ→それによって状況が変わる→変化した状況に合わせてまた手を打つ→
それにより状況が変わる→それに合わせて手を打つ→ということで、
治療は、まさにブリコラージュ型の手法で行っていると云うことが出来ます。

1.平成 6年から
    患者さんの要望に応えるために
    →術前矯正治療の短縮・省略を開始
2.平成 9年から
    下顎非対称症例における手術後の近位骨片の外側へのflare outと
    下顎頭長軸角を変化させないために
    →下顎枝垂直骨切り術を導入
3.平成 9年から
    上顎咬合平面の左右的傾斜を有する顔面非対称や開咬を改善するために

    →T型骨切り術を併用する上下顎同時移動術を導入

4.平成13年から
    入院期間短縮のために
    
→クリニカルパスによる周術期管理を開始                 
5.平成14年から
    術後矯正治療の短縮のために
    →術後早期からのトレーニングエラスティックによる咬合管理と開口訓練開始

6.平成16年から
    出血量を減少させるための対策として
   
 →Tumescent techniqueを導入
7.平成18年から
    術後の出血、腫脹ならびに嘔吐による呼吸困難からの窒息死を回避するために

    →術後の顎間固定を短縮・省略 →現在では、脱”顎間固定”宣言

8.平成20年から
    顎矯正手術に手術用顕微鏡と手術支援装置を導入
9.顔面非対称や顔面骨多発骨折後変形治癒などの高度で複雑な変形を有する症例が増加
    →さらなる試行錯誤



顎変形症(外科的矯正治療)に関する研究発表

  術前矯正治療の短縮や省略に関する研究発表
  入院期間短縮に関する研究発表



                                                   



   

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